元      さ      ん      の      山      紀     行
双六岳(2,860.3㍍) 三俣蓮華岳(2,841.2㍍) 鷲羽岳(2,924.2㍍)
<富山県・岐阜県・長野県>  平成23年08月15日~17日





東京のヨダ氏と一緒に双六岳の山頂を踏んだ。





ちょっと陽が出ていますが、
晴れる保証がありません。
いろいろ準備をしていると、鷲羽岳へ向け
ての出発が午前6時になってしまいました
樅沢岳・西鎌尾根に向かう登山者達。


双六小屋は、西鎌尾根から槍ヶ岳方面、
三俣蓮華岳方面から、鷲羽・水晶岳、
或いは、雲ノ平へ、そして、黒部五郎岳
などと、要となる山小屋です。
双六小屋の看板の題字は、「花の百名山」
でお馴染みの田中澄江さんのものでした。
鏡平のテーブルをご一緒した福島の直子女
史と、出発前にお会いする事が出来ました。


双六小屋横から、双六岳・三俣蓮華岳・鷲羽岳に向かって出発です。


三俣峠・三俣山荘へ行く巻道の分岐点 双六岳山頂と巻道の間に、
中道なる道がもう一つあるのです。
ガスに覆われながら、
なだらかな稜線を長く歩いた。


山頂直下で、「元さん~」と声を掛けて
頂いた。飛越新道からやって来た喜多
さん母娘である。黒部五郎岳から一気
に新穂高へ降りると言っておられた。
山頂からの槍ヶ岳を期待してきた
のですが、ガスで全くダメでした。
それでも、
二人だけの記念写真に収まりました。





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三俣蓮華岳のページへ
鷲羽岳のページへ
双六キャンプ場から新穂高まで





  元さんの戯言・呟きから

8/16 「山のお天気は分からない。降るかもしれないし、晴れるかもしれない。」 充分とは言えないかもしれないが、5時間は、たっぷりと眠れたような気がした。テン場が満杯状態だけに、午前3時頃からザワザワしだした。水晶岳に行くならば、もう起きなければいけないのであるが、始めから「山ノ神」に拒否されていた。しかし、鷲羽岳でも準備しなければ、後から時間が足らなくなってしまうのである。

 昨日の疲れからであろうか、「どうでもよい。」という感じで、「山ノ神」は、シュラフから出ようとしなかった。「もう来られないかもしれないよ。」 「それとも、ずっと此処にいる?」 との言葉に、渋々起き出してくれたが、簡単な食事やトイレなどを済まして、ようやく出発出来たのが午前6時であった。

 野口五郎岳に行くという東京のヨダ氏と一緒する事になったが、展望が全くダメで、「槍は何処?」 という感じであった。その山頂手前で、「元さん・・」 と声を掛けてくれた方があった。神岡新道から黒部五郎岳を経由して、新穂高に降りるという喜多ちゃんであった。しかも、娘さんを連れて一泊の行程である。相変わらずの超人的脚力には敬服する。お互い先の行程があるだけに、たった一言で、別れなくてはいけなかったのが、ちょっと寂しかった。

 三俣蓮華岳もガスの中であった。ヨダ氏とお別れし、三俣山荘に向かった。15年前、雲ノ平から、水晶岳・鷲羽岳・三俣蓮華岳を経由して黒部五郎岳に向かった事があるが、それ以来の事であるから、その何もかもが初めてのようであった。でも、何故か鷲羽岳の山容と、その降った事だけは、はっきり覚えているような気がした。

 その頃から、鷲羽岳付近に青空が広がり始めた。暑い日差しを受けながら、「山ノ神」にしてみれば、久し振りの新たな百名山登頂であった。しかし、山頂からの展望は全くという程ダメであった。長居することなく、食事は三俣山荘に降ってからにした。途中、ワリモ岳と水晶岳の頭が望めちょっとニッコリ。黒部五郎岳は、何となくカールが見えるが、山頂は隠れたままであった。しかし、三俣蓮華岳が頗る高く見えた。そして、表銀座の大天井岳だけが、ピラミットのように尖って、はっきり見えたのでした。

 三俣山荘から、どのコースで双六小屋に行くかとなった。往路は、双六岳山頂経由にした事と、視界が悪く雨が降る雰囲気だったので、3コース中の巻道を選択した。たまたま、大阪の4人パーティーの内の2人が、我々と同行したいとの申し出があり、一緒する事になった。彼女等は、小屋泊とはいえ、薬師沢から一気に双六に行くのだと言うから凄い。同行しなかった2人は、強靱な脚力があり、迷惑を掛けるから、私達の”楽”なコースに便乗したのだという。

 でも、アップダウンがあり、”楽”とは言えなかったが、時間的には、かなり短かったようであった。巻道の概念から、多くを期待していなかったのであるが、お花畑を歩いている感じで、なかなかのコースだと思った。唯、雨に見舞われ、お花を充分に楽しむ事は出来なかった。

 大阪の稲田さんと下山さんとは、小屋(双六)で別れ、我々はテントに戻った。  いつ雨が降るか分からなかったが、晴れている間、いや、雨が止んでいる間は、外で食事がしたかっただけに、いろいろ石を集めて、テーブルとベンチを作った。やはり開放感があり、隣のテントの足立さんを誘ってしまった。フライパンで調理が始まると、彼は目を丸くしていた。

 2・5Lの清酒もなくなり、すっきりした感じであったが、食材は、まだ2~3日いても大丈夫なほどに残っている。「山ノ神」は、どのような思いで、食材を準備したのであろうか?







 ■■■コースタイム■■■
  一日目
   新穂高無料駐車場5:15=ターミナル5:30=笠新道分岐(6:50~55)=ワサビ平(7:05~10)=奥丸山分岐(7:35~40)=秩父沢(9:00~20)=イタドリヶ原10:20=大ノマ分岐(11:00~05)=シシウドヶ原11:15=鏡平山荘(12:45~13:30)=弓折岳分岐(15:10~25)=双六キャンプ場(17:10~)
  二日目
 双六小屋5:55=巻道分岐6:15=双六岳頂上(7:05~15)=コーヒータイム(8:05~30)=三俣蓮華岳分岐9:10=三俣蓮華岳頂上9:15=三俣峠9:25=三俣山荘(10:00~15)=鷲羽岳頂上(11:50~12:15)=三俣山荘(13:20~14:00)=三俣峠15:00=双六小屋(16:35~)
  三日目
 双六キャンプ場7:30=弓折岳分岐(8:50~9:00)=鏡平山荘(9:45~10:25)=シシウドヶ原(11:15~20)=イタドリヶ原(11:45~55)=秩父沢(12:25~35)=奥丸山分岐13:20=ワサビ平(13:45~55)=新穂高ターミナル15:00=駐車場15:10

 ■■■同行者■■■
         比佐恵